【台湾駐在員大解剖】駐在員ライフ?生活費?子育て事情まで【インタビュー(後編)】

台湾駐在員の生活・子育て 👪 台湾で子育て
  1. 全部教えて!台湾駐在員さん!
    1. インタビュー対象プロフィール
  2. 2021年11月某日 TOMさん&カオルコの対談
    1. 家族構成・駐在員パパの日常
    2. 駐在中も大事な日本語の教育、家でできることからコツコツと
    3. 台北駐在ライフの週末のお出かけ
    4. 台湾駐在員の子育て 幼稚園事情
    5. 台湾駐在 小さいお子さまへの言語教育について
    6. 台湾駐在員の生活費を大公開
    7. 台湾の生活で困ること
    8. 期間のある駐在員、子供の進路はどうする?
    9. 台湾駐在員からのメッセージ
  3. まとめ
    1. 今回のTOMさんのお話を関連記事にて深堀りしてみよう!
      1. どうして日本人夫婦家庭のTOMさんが、毎日、子供の読み聞かせを日本語で行っているのか?
      2. TOMさんのご家族もお気に入りの大安森林公園をはじめとした緑の多い台北。とても気持ちいい緑のオアシスは特にどこ?ストレス発散、健康に最高!
      3. 初めて我が子を預ける幼稚園、しかも海外。幼稚園選びはとても重要。だけど、どう選べばいいか?台湾の幼稚園の特徴も含めて丸わかり。
      4. さすが駐在員家庭。手当がぎっしり、生活にかけられるお金、そして貯蓄に回せるお金も多い!台湾台北で、一般的な日本人の家庭はどの程度の生活コスト?
      5. 駐在員は、会社から日本に一時帰国をすすめられることも。台湾に戻ってきてからの隔離はホテル。しんどい。そして自宅に戻っても自主検疫。しっかりリモート対策をしておきたい。
      6. TOMさんの家族も気にしている子供の次の進路、小学校。小学校は公立でも熾烈な争い。外国人の場合は特に早めに準備を進めるべき。どうして?
      7. 家族連れ駐在員が台湾で生活するにあたって、基本的に満足。しかし、交通事情は恐いと感じるところ。台湾移住でここどうにかならないってところは?
      8. 海外駐在一歩釣りの転職案件も!?日本人が台湾転職で勝つためには?
      9. 台湾での子育て全般については知りたい
    2. (興味があれば)海外駐在から現地採用の実例インタビューも!

全部教えて!台湾駐在員さん!

こんにちは、カオルコです。

今回はインタビュー記事です。台湾の日本人駐在員の生活事情、子育て事情を見ていきます。
普通は明かされることのない台湾駐在の生活の中身、生活費も含めて確認をさせて頂ききました。

インタビューをさせて頂きましたのは、サイト運営主のTJ-ブリの旧友でありますTOMさんです。私も家族ぐるみで仲良くさせてもらっています。

なお、この記事は、「台湾駐在員大解剖」の後編の記事となります。
インタビュー(前編)では、台湾駐在員の仕事の他、その待遇を一挙大公開しています。
公開されることのない駐在員の給与・手当も全て聞いております。一見の価値はあります!

さて、この後半の記事では、台湾の日本人駐在員TOMさんの生活事情について、以下の内容を聞いています。

  • TOMさんの自己紹介 会社、家族構成など
  • 駐在員パパの日常 仕事から帰宅後、週末家族との生活について
  • 台湾駐在中の旅行はどう?
  • お子さんの幼稚園は?
  • 幼稚園のお子さんの中国語レベルはいかに?お子さんへの言語教育について
  • 生活費について 住居費用ゼロ!の暮らしっぷり
  • その上で、貯蓄・投資に回せる金額はいかほど?
  • 駐在は期間がある。今後の子育てはどのように考えているか?
  • 駐在に興味がある方へのメッセージ/駐在の切符を手に入れる方法にはこんなのもある?

駐在員の生活っぷりとはどんなものか、ご家族との過ごし方、今後の教育方針含めて、とても参考になる内容です。

インタビュー対象プロフィール

TOMさん

  • 年齢:30代後半
  • 台湾在住歴:3年
  • 会社:外資金融・コンサル系駐在員
  • 年収:後ほど駐在員手当も含めて一挙公開!
  • 家族構成:奥様(日本人・専業主婦)、お子様2人(幼稚園大班、小班)
  • 趣味:読書、ゴルフ、マリンスポーツ

2021年11月某日 TOMさん&カオルコの対談

<ここからは対話形式にて、録音した内容をなるべくそのまま記載します>
ただし、個人のプライバシーの関係もあって、インタビューした内容から少しアレンジをしています。
この点については、ご理解をいただきたくお願いします。

家族構成・駐在員パパの日常

カオルコ:TOMさん、こんにちは。ブリに続き、本日はよろしくお願いします。

TOM:カオルコさん、こんにちは。いつもお世話になっています。今日はよろしくお願いします。

カオルコ:TOMさんは外資金融系会社の台湾会社への駐在員ということですが、まずは、家族構成を改めて教えてください。

TOM:はい、我が家は、日本人の妻と2人の子供がいます。子供は、幼稚園大班の5歳、小班の3歳です。

※補足:一般的に、台湾の幼稚園は、2歳半~3歳から始まり、下から「幼幼班⇒小班⇒中班⇒大班」のクラス分けがされます。台湾の幼稚園についてはこちらが参考になります。

カオルコ:前半のインタビューで、お仕事は忙しく、平日夜の会食、土日もゴルフ等の付き合いの予定もあって大変とうかがいましたが、平日、週末と、ご家族とどのように過ごされているか教えてください。

TOM:はい。駐在当初は本当に忙殺されてしまい、平日も帰りは遅く、土日も家を空けることが多くなってしまいました。しかし、これではいかん!と一念発起をし、仕事のやり方を見直しました。まあ、妻とたくさん揉めたのがきっかけですが…
その結果、平日は、特に予定がなければ定時(18時)に仕事を終え家族と過ごすようにしています。仕事が残ることも多いのですが、子供の就寝後やったりして、とにかく家族との時間を作れる時は作るようにしています。

カオルコ:それはすばらしいですね。お子様もパパが早く返ってくると嬉しいのではないでしょうか。

TOM:そうですね。帰ってくるや否や私に飛び込んできてくれるのは、私もとても嬉しいです。
夕食を一緒に食べ、子供とお風呂に一緒に入る、そして、子供に絵本を読んであげたり、遊んだり、リラックスした時間を過ごします。これがとても幸せな時間ですね。

カオルコ:こちらも幸せな気分になります^^

駐在中も大事な日本語の教育、家でできることからコツコツと

カオルコ:ところで、絵本は日本語ですよね?何かTOMさんの家で意識されていることはあるのでしょうか。

TOM:はい。これはうちの妻がカオルコさんに教えてもらったことの実践で、日本語教育を意識しているものです。
うちは、完全な日本人家庭です。子供は、日本語のできる先生のいる幼稚園に通わせていますが、やはり日本人として、日本語の教育は重要。まずは読み聞かせをしっかり実施しようと決めました。
子供の小さいうちこそ、子供の脳の発達、論理的思考を養う点で重要と思います。

カオルコ:小さい頃こそ、頭の中で考える言語を定着させる、つまり、母国語をしっかり身に付けることは大事ですね。

TOM:本当にそう思います。また、将来的にも、本が好きな子、自ら本を読む子に育ってほしい、ということから、実践しています。
色々、絵本も譲ってもらったみたいで、その節はありがとうございます。

カオルコ:とんでもないです。お役に立て良かったです。

台北駐在ライフの週末のお出かけ

カオルコ:週末はどうでしょうか。

TOM:週末も、何もなければ、なるべく家族で過ごすことを意識しています。父親にしかできないことって何だろうと考えた時に、やっぱり子供とたくさん遊んであげることかな、と思ってのことです。

カオルコ:子育てにおいて、子供にとっての父親と母親の役割は違うことも言われますね。父親が子供とたくさん遊んであげること、これは子供の成長にとって、特に創意工夫の点で成長があると聞いたことがあります。
ただ、なにより、お子さんはTOMさんと楽しい時間を過ごせる点、うれしいでしょうね。

TOM:ははは。私もとても楽しいですよ!
また、週末は、昼、夜とよく外食をします。子供がまだ小さいのであまりゆっくり食べられるという感じでもないですが、家族4人でワイワイして食事を楽しみます。

カオルコ:台湾は、高級なレストランでも子供にフレンドリーな店が多いですよね。子供用の食器を準備してくれたり、ちょっとしたプレゼントをしてくれるところもあります。外食文化・子供好きな方が多い台湾の良さでもあると思います。

TOM:本当に痛感します。東京に住んでいた時、まだ子は赤子で、ファミリーレストランに行ったことがあります。子供が泣き始めると周りから白い目で見られ、肩身の狭い思いをしました。しかし、ふと思うと、あれ?ここって「ファミリー」レストラン?って思いました(笑)。

うるさくしていいとは思いませんが、台湾では、子供が泣き叫んで「不好意思(すいません)。」というと、周りはむしろ微笑ましい顔で見てくれます、大きな違いですね。

カオルコ:わかります。台湾では、その問題はほとんどないのは子育てがしやすい点でもありますね。週末のお出かけはいかがでしょうか。

TOM公園にはよく出かけますね。
近所の公園をはじめとして、大安森林公園、松山空港先の河沿いの公園と大きな公園に行ったりもします。少し足をのばして、淡水や八里など、海の方に行くこともあります。

カオルコ:台湾は首都台北でもが多くて良いですよね。台北ですと、特に冬は雨も多いですが、雨の日はどうされていますか。

TOM:ショッピングセンターやデパート内の室内で子供が遊べるところや、他の室内で遊べる施設もよく行きますね。台湾は、暑い、雨も多いという特徴から、室内で遊べるところも豊富で嬉しい限りです。もちろん、家でお絵描きしたり、DVDを見たり、ゆっくり過ごしたりすることもあります。

カオルコ:連休は旅行も行かれるのですか。

TOM:そうですね。台湾に来てから3年、結構色々なところに行きました。
台北から近い所では、宜蘭、烏來、台中。そして、花蓮、高雄、台南、遠いところでは、台東、澎湖島にと、いろいろなところに行きましたね。
特に台北から近い宜蘭、羅東、礁溪などは、温泉も多く大人も嬉しい、そして、ホテルの中に子供が遊べるところも多いので、子供も嬉しい、本当に良い所ですよね。さくっと1時間で行くことができるところも最高です。

カオルコ:本当にそうですよね。我が家もしばしば行っています。本当に素晴らしいところです。

台湾駐在員の子育て 幼稚園事情

カオルコ:さて、TOMさんの住まれるエリアとお子様の通う幼稚園について教えてもらえますか。

TOM:はい、台北市内のわりと中心エリアに住んでいます。近くにはデパートや飲食店も多く比較的にぎやかなところです。

幼稚園は家から遠くないですが、送迎のバスが来てくれます。日本語のできる台湾人の先生と日本人のサポートの先生がいる幼稚園です。

カオルコ:台北市内は、日本語のできる幼稚園もいくつかありますね。幼稚園選びは何かポイントになったところはありますか。

TOM:はい。私の駐在が決まった時に、先に私が一人で台湾に入りました。下の子が生まれたばかりというのもあって、妻と子供は約2~3か月遅れて台湾に入りました。

私が先に台湾に来た時に、幼稚園は色々と見に行きました。TJ-ブリさんに教えてもらった幼稚園をいくつか、また、日本人学校のある天母エリアも物件と幼稚園共に見に行ったりもしました。

うちは、まったく中国語はできないので、日本語のできる幼稚園を中心に色々な幼稚園を見ましたが、最終的には、園長先生のお人柄、幼稚園の設備、園児たちの楽しむ様子から今の幼稚園へ応募しました。

カオルコ:大切な小さな我が子を預ける幼稚園、しかも海外ですから、とても難しいですよね。

TOM:結構悩みましたね。見に行ってみるとホームページの写真とはだいぶ違っていたり、また、なんとなくの印象になるのですが、園児たちが楽しそうでない、むりやり授業を受けているような…という感じがした幼稚園もありました。

カオルコ:幼稚園の見学は本当に大事ですよね。できれば、園児たちのいる時間に少し見ることができるとベストですよね。

TOM:本当にそう思います。結果的に今の幼稚園を選びましたが、見学の印象は大きかったです。ただ、上の子が2歳半足らずであったので、幼稚園のキャパシティもあったのか、すぐに入ることはできず来た年の冬に確か初めて入園できたと思います。

台湾駐在 小さいお子さまへの言語教育について

カオルコ:先ほど、絵本の読み聞かせをしているという話がありました。お子様の言語の状況、つまり、台湾の公用語である中国語と、TOMさんの家の母国語である日本語の状況はいかがでしょうか。

TOM:はい。日本語ができる幼稚園といっても先生はほぼ台湾人、日本語ができない先生も多いので、中国語が特に心配でした。ですので、最初は、中国語のテレビを見せたり、中国語の家庭教師を入れたりして、補っていましたが、課題はまったく逆でした。それを知ったのも、カオルコさんから色々お話を聞いたおかげです。

子供は、幼稚園に行きはじめて、びっくりするくらい中国語ができるようになりました。特に上の子の中国語の成長は著しかったです。

ところが、下の子は、0歳から中国語に触れることが多くなってしまったからか、言語の発達に遅れをとっているようになりました。実は、下の子の話すのが遅い、いまいち流暢でないことから、うちの両親もすごく心配をしていました。

それからというもの、日本語、つまり母国語の教育もおろそかにしないようにしています。今は、毎日読み聞かせをし、親としての私たちもしっかり日本語を話し、そして教えることを徹底しています。

カオルコ:海外移住の子育てにおいては、母国語の教育が重要。それは駐在員家庭でも同じですよね。

台湾駐在員の生活費を大公開

カオルコ:さて、TOMさん。TJ-ブリに続き、失礼を承知で申し訳ありませんが、生活コストについて教えてほしいと思います。差支えのない範囲で、月々の生活コストについて教えてもらえませんか。

TOM:はい、全部ぶっちゃけてとブリさんには言われていますので、全く問題ございません。

まず、私は駐在員ですので、駐在中は、かなり恵まれた状況にあります。

支出の大きな部分である、家賃がないことが大きいです。また、両親含めて、医療費は会社の保険でまかなわれるのでこれもかかりません(子供については、そもそも台湾では、多くの医療費は国の保険で免除)。

通常の生活費が大きなウェイトを占めますが、これは外食が多いからと認識しています。

また、子供は学習塾、美術教室、体操教室に通っています。

その他、私の交際費、家族での旅行代などです。

ただ、月5万元/20万円は貯蓄に回しています。
実は、私の給与は、会社から台湾ドルと日本円を分けて支給してもらっています。台湾ドルは台湾の銀行口座に、日本円は日本の口座に、といった感じです。実は貯蓄の約20万円は、日本の口座に支給される部分で、これは手をつけないようにしています。

<毎月の生活費・貯蓄まとめ>

項目 台湾元(日本円)
家賃 なし(会社負担)
生活費 5万~7万元(20万~28万円)
子供の幼稚園学費 4万元(16万円)
子供の習い事(塾・体操) 1万元(40,000円)
趣味・その他支出 3万~5万元(12万~20万円)
貯蓄・投資 5万元(20万円)程度

※1台湾元=4円

カオルコ:さすが駐在員です。今のお住いの家は、家賃6万元(24万円)と聞きましたので、これがかからないだけでも大きいですね。

TOM:家族4人で家賃手当6万元は、一般的で多くもないと思います。大手企業、また、総経理職での駐在など、人によっては、10万元(40万円)、15万元(60万円)の家賃補助だったりします。欧米やシンガポール・上海・香港など、物価の高い国の駐在員はもっとのケースもありますからね… ただ、私はだいぶ満足していますね。

カオルコ:とても参考になりました。

台湾の生活で困ること

カオルコ:他方で、なにか生活でお困りのこととかありますでしょうか。

TOM:そうですね、今はコロナウィルスの影響で日本に帰れず、自分と妻の両親に子供を見せることができない、これがつらいですね。

一時帰国費用が一年に一回支給されますが、これは現金でもらえているので得はしています。

他の会社の駐在員では、日本・台湾での隔離を経ても、日本に一時帰国を促す企業もありますね。隔離期間中、リモートワークをすることもできるので、便利な世の中にはなりました。私は帰っていますが、そろそろ二年日本に帰っていないので、やはり帰りたいなとは思います。

カオルコ:そうですね。ワクチン普及後も、隔離規制の関係でなかなか帰るのは難しいですよね。他に台湾での生活ではどうでしょうか。

TOM:台湾の生活は基本的に本当に満足しています。台湾人は、子供に親切で優しいし、子供が遊べる場所もそこそこある、緑も多いし、すばらしいです。そうですね… 強いて言うなら、交通事故やマナーの悪いバイクなどですかね。 

カオルコ:やはりそうですね…

TOM:うちはまだ子供が小さいです。歩道に乗り上げて走ってくるバイクを見た時は本当に冷っとしますし、やめてほしいと思うばかりです。彼ら彼女らも気を付けているのでしょうけど、やはり、歩道を走るのはやめてほしいです。また、道路上でもマナーが悪い時があるので、気を付けてほしいなと思います。

カオルコ:結果として、台湾は、残念ながら交通事故の数は多いですからね。人に優しく道徳心のある台湾なので、ここはどうにかならないかと私も思うばかりです。

期間のある駐在員、子供の進路はどうする?

カオルコ:色々とお話を聞かせてもらいましたが、お子様は今後の進路どうされる予定でしょうか。TOMさんの駐在予定も大きく関係すると思いますが、そのあたりも見据えて子育てのお考えを教えてください。

TOM:はい。上の子が来年から小学校なので、妻とも話をしたところです。

まず、このまま台湾駐在が続くのであれば、台湾の現地校にこのまま通わせようかと思っています。日本人学校への入学も考えていたのですが、せっかく台湾にいるのでこのまま日本語のできる台湾の現地幼稚園から台湾の現地小学校というコースです。

カオルコ:なるほど、その選択もありですよね。

TOM幼稚園の先生にも相談をしました。特に我が子の中国語のレベルは台湾現地小学校でついていけるのか、という点です。先生の回答は衝撃的でした。「全く問題ない。」と。聞くところによると、台湾人の友達とも普通に中国語でコミュニケーションを取り、そして、先生とのコミュニケーション、文字の読み書きもできる、驚きました。

これが後押しになって、では、台湾にいる限りはとことん台湾で行こう、日本語は自分たちで教えよう、となったのです。

カオルコ:それはすごい!台湾の現地小学校も、私立・公立とあり、公立は学区で分かれていますが、そのあたりは大丈夫でしたか。

TOM:はい、自分たちの住む学区の小学校は、規模も小さく、明星(台湾有名学校)公立学校でもないのですが、評判は悪くなさそうで、むしろ日本人の子供はいないようなので、先生の注目集まっていいかなと思っている次第です。このあたりも、妻から相談をさせていただきまして本当にありがとうございました。

結果、我々の場合、たまたま住んでいる場所の学校が良かったので運が良かったです。

カオルコ:それは良かったです。そうですね。台湾で外国人が子育てするにあたって、公立学校の選択において、住むエリアは大変重要です。人気校は5年住んでいても入学ができないなんてこともありますからね。

TOM:台湾の教育熱を改めて知った次第ですよ。

カオルコ:台湾駐在はまだしばらく続きそうなのでしょうか。もし日本に帰ることになったら、または他の海外へ横移動の可能性もあるのでしょうか、その場合、学校等どうされる予定でしょうか。

TOM:実は駐在期間は元々3年ですが、これまでの前例ではもっと長いことが多く、私の場合はコロナウィルスの関係で正式延長が決定しています。なので、いつまで台湾にいれるかはわかりませんが、しばらくは台湾です。また、うちの会社は横移動はないので、日本帰国一択です。

日本帰国後は、日本の公立小学校に入れるか、または、中国語ができるので中華学校も視野に入れています。子供がせっかく中国語を身に付けたので、そのまま使い続けることを望んでいます。覚えるのも早ければ、10歳くらいまでは定着しないと忘れるのも早いと聞きました。

せっかく養われたグローバル教育ですからね(笑)

日本における中華学校について

  • 台湾系の学校、中国大陸系の学校があります。
  • 東京近郊、台湾系の学校だと、四谷にある「東京中華学校」、横浜にある「横浜中華学院」が著名。
  • 中国、台湾、中華圏の経済成長、世界でのウェイトの増加と共に、中国語の重要性も高まり、日本人でも入学させる人が増えてきています。

カオルコ:なるほど。とても興味深いです。日本に帰国しても是非情報交換をさせてください。

TOM:はい、是非ともこちらこそ、これからもカオルコさんからバイリンガル教育や子育てについて教えてもらいたいですし、家族ぐるみでお付き合いさせてもらえると嬉しいです。

台湾駐在員からのメッセージ

カオルコ:最後に、この記事をお読みの方は駐在員の生活に興味がある方、駐在で子育てが伴う方が多いと思います。メッセージをお願いできますでしょうか。

TOM:はい。自分の場合、会社の募集で駐在に行くことになりましたが、結果的に台湾駐在ができて本当に良かったです。思ったより中国語が伸びないのは痛いですが、これはさらに努力するとして、とにかく、台湾に来て、私も妻も子供も、人とのつながり、文化、経済成長、新たな仕事、様々なことを学ぶことができていると実感します。

駐在という点では、最近は、日本での転職案件で、直接海外駐在するという案件もあると聞きます。現に知人が日本の転職エージェントを通じて台湾駐在を決めました。日本では、一部海外移住や駐在が人気がありますが、ごくわずか。実際は海外案件は余っているのかもしれません。

ただ、私は、一度は海外に行くという経験は、自分のキャリア、人生、将来にとって良いものと確信しています。駐在であれば、手当もたくさん出て、いろいろ恵まれ、家族での生活は申し分ないです。貯蓄もできます。

また、子育てという点でも台湾は本当に良いところです。子供にとってもすばらしい経験になるものと思いますし、いかんせん治安がよく医療体制も充実している、安心して生活ができることが何よりと思います。

台湾のみならず、他の国であっても海外駐在で子育てする方にとって、このインタビューが少しでもお役に立ったら嬉しいです。

カオルコ:TOMさん、本日は長い時間、本当にありがとうございました。

TOM:こちらこそ、いつもありがとうございます。今後もよろしくお願いします。

 

まとめ

今回は、「台湾の日本人駐在員を大解剖」というテーマで、後半では、台湾駐在員の生活事情、子育てを中心にお届けました。

  • 海外駐在員は、土日の営業活動で忙殺され、家族との時間が少なくなるケースもある。そのため家族帯同のケース、特に子どものいる家庭は、ワークライフバランスが特に重要。ご家族と揉めないようよく話し合い、場合によっては働き方の見直しも必要
  • 会社にもよるが、海外駐在員の手当はとにかく手厚く、優雅な生活ができる傾向。そして、貯蓄の実現性は高い
  • 台湾在住3年の幼稚園児でも中国語レベルは高くなる。その一方で重要なのは、子供の脳の発達・論理的思考を養う点で、母国語の教育となる。
  • 駐在員の子育てにおいては、日本帰国後の子供の進路について考えておくことが重要。
  • 日本には中華学校があり、世界での中華圏の重要性の拡大に伴い、日本人の方も入学するケースが増えている。
  • 台湾の子育てで困ることは、交通事故の多さと交通マナーが悪い方がいること、くれぐれも注意が必要。
  • 海外駐在は、家族帯同でも貴重な経験となる。最近では、直接海外駐在をする日本の転職もある。一度の人生、一度は海外駐在もアリかもしれない。
  • 台湾の場合、治安も医療体制も良く、また日本人にとっての子育て環境は充実している。

~2021年11月某日 TOMカオルコ対談 @台北中山区にて~

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今回は以上となります。海外駐在員家族の生活・子育ての実態、ご参考になれば幸いです。

海外駐在員の仕事・給与・手当の実態については、前半のTJ-ブリの記事「【台湾駐在員大解剖】驚きの待遇・給与・手当も公開【インタビュー(前編)】」をお読みください。こちらもリアルでとても面白いです。

 

 

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