台湾でも急遽始まった在宅生活
今回は、急遽始まった子持ち家庭の在宅生活についてお話します。
我が家は小学校の子供が2人いて、バイリリンガル教育を行っています。
完全日本人の海外在住、バイリンガル在宅教育ということで、ご参考になれば幸いです。
学校停止措置の状況
新型コロナウィルスの拡大によって、5月19日~28日(※)まで、
台湾全土で公立・私立含む学校、幼稚園、塾、すべて停止となりました。
※2021年5月25日に「6月14日まで停止措置は延長」となり、その後さらに延長され、7月2日の夏休み開始まで延長されています。
台湾政府の決定は早く、コロナウィルス対応にとってはとても大事であったと思います。
しかし、突然学校が停止になった家庭、特に共働きの家庭は混乱もあったと思います。
政府の措置として、義務教育家庭については会社で休暇を取ることが可能とされていますが、企業側は無給で良いものともされ、もし有給とする場合も法人税の軽減対応があるものとされています。
また、このままコロナウィルスの感染が収まらない場合、
登校停止期間は延長となることも見込まれています。
台湾では、コロナウィルスの影響が限定的であったため、本当に突然のことでありました。
今回は、海外(台湾)における子育て家庭の在宅生活を紹介します。
我が家では、元々、休日もバイリンガル教育のための対応を行っていたこともあって、わりとスムーズにシフトできたと思います。
バイリンガル教育の休日対応の参考にもなればと思います。
在宅生活のポイント
ワーキングママとして活躍されている方のお話や、
既に在宅生活で先行している国の書籍を読んだり、ネットでも色々な情報を集めました。
私が集めた情報をまとめると、在宅生活では、健康面と教育面で、以下がポイントになると思います。
- 生活リズムを崩さない
- 運動不足への対処
- 太陽の光を少しでも浴びる
- 勉強時間をどう確保するか
海外子持ち家庭の在宅生活の実例 ~午前中編~
時間 | 内容 |
6:00 | 起床 |
6:00-7:00 | YouTubeやVoicy等で情報を取りながら軽い運動
朝食の準備 6時半頃、子供が起床 |
7:00-8:30 | (2日に一回)子供達も一緒に近所を散歩
朝食 食後、子供は自由な時間(家にあるおもちゃで遊んだりします) |
8:30-11:00 | 小学校の宿題
ひらがな・カタカナ・日本語学習 勉強が早く終われば、また自由な時間 |
11:00-12:00 | 運動:子供達と考えたオリジナル体操、You Tubeの音楽や子供の好きな音楽でダンスなど
昼食準備 |
生活リズムは、小学校がある状況と変えない ここは鉄則!
午前中のポイントは、まず、なんといっても「起床時間」です。
在宅になったからといって、この起床時間は変えません。
ここを起点に、子供の小学校がある日々と同じ生活リズムを維持します。
これによって、8:30から宿題を開始する時間が、小学校の始業時間と同じとなるように心がけます。
ここが崩れてしまうと、一日の流れは崩れ、子供達も休日ではないかと思ってしまいかねないです。
いつも子供達が起床する6:30にカーテンを開けて太陽の光を入れます。子供達は自動で目を覚まします。
なお、この起床時間を維持するためには、寝る時間を変えないことも重要です。
・いつも子供が起床する時間にカーテンを開け太陽の光を入れる、または電気を付ける
・寝る時間を変えない
運動習慣
在宅生活の一番の天敵は運動不足と思います。
意図的に運動するというのが重要です。
子供達の体力は有り余っており、いかに楽しく運動するかも重要です。
我が家で実行していることは、2日に1回の朝イチの散歩と、決まった時間(我が家11:00~)の運動タイムです。
朝イチに散歩を行く理由
- 日差しがそこまで強くなく、また、気温がそこまで高くない(台湾は日中既に30℃を超えますので)
- 出社前で人が少ない
- 宿題をやる前に脳が目覚める
11:00からの運動タイム
11:00から30分から40分程度は運動タイムと決めています。
ここでのポイントは楽しく体を動かすということです。
リビングを利用して、また、我が家はマンションなので、ご近所迷惑にならない程度に運動します。
また、私も含めて一緒にやることでより楽しくできます(私自身の運動不足解消にもなります)。
宿題と勉強の内容
8:30からは勉強の時間と決め、早く終われば自由時間にして良いことにしています。
小学校の宿題・学校とのやり取り
うちの子供は台湾の公立小学校に行かせています。
小学校の宿題の内容としては、算数、国語、生活状況の連絡、読書感想文などです。
全てオンラインで対応となります。
つまり、オンライン上で宿題内容が知らされ、オンライン上に実施した宿題の写真またはスキャンデータをアップロードします。
写真やデータを担任の先生が添削してくれ、翌日までにはマル付け結果やフィードバックが来ますので、場合によっては、再度オンライン上で返信をします。
生活状況の連絡とは、一日どのように過ごしたかなどを報告するものです。これもオンラインです。
また、読書感想文については、特に書籍の指定はないので、1週間に5冊提出します。
なお、高学年ではオンライン授業があり、
うちの子供は低学年ですので、学校停止措置当初はオンライン授業はありませんでしたが、5月25日からオンライン授業が開始されました。
なお、在宅生活が始まって1週間で2回ほど担任の先生から生徒一人一人にビデオメッセージを送ってくれました。
一人一人に対するメッセージなので、会えなくても親近感が湧きますね。
私は逆に日本の小学校の在宅生活を経験していないので状況はわかっていませんが、
台湾の公立小学校ではおよそ上記のような対応となっています。
在宅生活で子供を机に向けるにあたって
家にはおもちゃもあって、子供にとっての誘惑も多いので、なかなか勉強するまでが大変ではあります。
そのため、この時間は勉強をする時間というのを含めてスケジュールを家に貼って対応しています。
なんとなく学校と同じように、この時間は授業と同じという感覚になり、また、担任の先生のフィードバックとビデオはとても効果があるなと思いました。
少し集中力がなくなってしまう日もありますが、勉強時間が終わった後の一日の楽しいことも話しながら、やるべきことはやるスタンスで対応しています。
- 勉強時間も含めたスケジュール表を貼る
- 学校の先生のメッセージを子供にもしっかり聞かせる・見せる
- 勉強後の楽しい話もする
【参考】5月中にオンライン授業がスタート!
コロナウィルスの警戒レベルが3にあがって1週間も経たないうちに、高校、中学のみならず、小学校や幼稚園でも徐々にオンライン授業が始まっています。
以下、周りから聞いた情報も踏まえて、小学校と幼稚園のオンライン授業の状況について記載します。
- オンライン授業導入最初は、試験的に30分~1時間程度で、徐々に時間を増やすという対応が多いようです。おそらく保護者の意見を聞きながら進めているのだと思います。
- オンライン授業で利用されるシステムは、Cisco「Webex」、Zoomが多い印象です。
- 公立の小学校でも、全員参加できているのか?オンライン授業にあたって、デバイスの問題やネット環境の問題で反対意見などはないのか?
→むしろ、早くオンラインで授業をすべきという声が多かったようで、あまりオンラインクラスに対する反対意見はないように見受けられ、
また、少なくともスマホは持っているでしょうし、台湾はネット料金が安いこともあって、このあたりでクレームが出ることも少なそうです。 - 2021年6月1日現在、小学校で2-3時間くらいのクラス、幼稚園で1-2時間くらいのクラスといったところが多そうです。
学校の再開まで時間がかかることを見越して、早めに対応しているのだと思います。
このあたりも、非常に機動的で速いと感じました。
バイリンガル教育として
私の子は、台湾の公立小学校に行っています。
中国語は学校でも教えてもらえますし、学校生活は全て中国語です。
そのため、中国語は問題ないのですが、その一方で、母国語である日本語の勉強が課題となります。
我が家では、日常生活は日本語のほか、1週間に3回ほど日本語の学習を行います。
具体的には、日本語の教材を利用して、問題を解くことと解説を実施しています。
我が家のバイリンガル教育にあたって、
そもそもバイリンガル教育で大事なコト、
問題を解く以外にどのように対応しているか、
台湾でどのように日本語教材を入手するか
といった内容は、こちらの記事にまとめていますので、興味がありましたら合わせてお読みください。
海外子持ち家庭の在宅生活の実例 ~午後編~
時間 | 内容 |
12:00-14:00 | 昼食
自由時間☆ |
14:00-17:00 | 午前中の宿題や学習の続き
自由時間(場合によってはお昼寝) |
17:00-18:00 | お片付けの時間
夕食準備 |
18:00-19:00 | 夕食 |
19:00-20:00 | お風呂 ←シャワーだけでなく必ずお風呂
はみがき 自由時間☆ |
20:00-21:00 | 日本語の本の読み聞かせ
就寝(だいたい20:30には消灯) |
21:00- | 雑用・翌日の準備
私自身の自由時間 |
午後も生活リズムは崩さない
12:00の昼食、18:00の夕食、19:00のお風呂、20:30頃の消灯、
このあたりは学校があった時のルーティンになっているものですので、
起床時間と同様、崩さないようにしています。
特に就寝時間ですね。
我が家では、土日休日も含めて、就寝時間は変動がないように心がけています。
就寝前の1時間から1時間半前にお風呂に入ることで、温浴効果とお風呂から出たあとの体温調節の関係で、ちょうどよく目標就寝時間に眠くなり、質の高い睡眠を取ることを意識しています。
自由時間☆
この時間では、30分~1時間、ブルーレイやYou Tubeの動画を見せることもあります。
いずれも「日本語」のコンテンツとしていて、兄弟でケンカしないよう、意見をとりまとめて見ています。
ブルーレイは、日本で録画したもので家族から送ってもらっているもの(ドラえもん、おしり探偵、NHK教育関連など)、図鑑などの書籍についているものがあります。
You Tube動画では、教育コンテンツが多いです。子供向けクイズなどもあります。
この自由時間において、子供達は、動画の他にも、おもちゃで遊んだり、家にある本を読んだり、Kindle Kidsを見たり読んだり、または兄弟で一緒に遊んだりします(ケンカも多いです。。。)。
雑用と翌日に向けた準備
日中できなかった家事、翌日の食事の準備をしたりします。
子供の学校がなくなってしまったので、特にそうじ、洗濯は夜のタスクとなってしまいました。
翌日の食事の準備については、我が家ではシャープの「ホットクック」を利用しているので、翌日の献立に合わせて食事を切ったりといった準備です。食材については、隙間時間に近所のスーパーに行ったり、またはUber eats で頼んだりしています。
ところで「ホットクック」、本当に画期的な発明品です、非常に便利です。
- 料理の手間を軽減してくれる
- 予約調理による時間の有効活用
- 無水調理による高い栄養度を維持したまま調理できる点も利点ですね。
前日の夜に食材を切って、翌日食べたい時間に合わせてセットしておく、
後は、翌日食べるだけ!
メニューがWIFI機能で増やせることも嬉しいです。
2台目の購入を検討しているほどです。
子持ち家庭は、持たない理由はないと思っています。
私の知る限り台湾では売っていませんが、Amazonのグローバル配送など、日本のサイト利用することで購入することができます!
なお、そうじについては、2週間に1回程度、おそうじの代行サービスを利用していましたが、コロナウィルスの感染拡大で、継続するかは検討中です。
家事については、効率性を重視しています。
海外子育て家庭の効率的な家事については、また別の記事でご紹介します。
参考 ママ友に聞いた他のケース
他の皆さんがどのような生活をしているか気になりまして、ママ友(台湾人)にも話を聞きました。
共働きの子持ち家庭は本当に大変
まず、台湾人のママは、かなりの割合で働いている方が多いです。
そのため、まず、共働きの上で、この学校停止に対応しなければならないという家庭が多くあります。
さらに在宅ワークではなく、出社を要求されているケースもあって、旦那が在宅ワークの傍ら子供の面倒を見たり、自分の親が近くに住んでいればサポートをお願いすることもあるでしょうし、急遽保母さんを頼むケースもありました。
それでも対応しなければならない、共働き家庭の強さと大変さを改めて感じました。
このような状況でも英語教育は徹底
もともと、台湾人家庭の多くが英語教育に力を入れていて、その他、毎日のように塾に通わせているという家も多いです。
今回、コロナウィルス拡大によって、英語の塾や予備校も停止となっています。
そのため、この塾の部分をどのように在宅生活で補うかがポイントになっているようです。
- 英語等の塾がなくなったため、塾の宿題を実施
- 英語の場合は、家で英語教育のCDを流したり、英語動画の視聴
まとめ
今回は、学校や塾の停止による子持ち家庭の在宅生活についてお話をしました。
- 生活リズムを崩さない
- 運動不足への対処
- 太陽の光を少しでも浴びる
- 勉強時間をどう確保するか
この在宅生活が長期化する可能性もありますし、生活がころころ変わって精神的な負担を軽減するためにも、
とにかく、生活リズムを崩さないことが重要かと思います。
生活リズムを崩さない → 起床時間、就寝時間、食事・お風呂の時間は維持
運動不足への対処 → 家で楽しく、ただし近所迷惑にならない程度に家族そろって運動
太陽の光を少しでも浴びる →朝起きたらカーテンを開ける、2日に一回の散歩
勉強時間をどう確保するか → スケジュールや時間を決めて、自由時間を混ぜながら勉強
以上となります。
我が家は、比較的生活の規律や教育に力を入れている方かと思います。
子供は、言うことを聞いてくれないことも多々ありますが、
そのような時は、一歩引いてみて、自分がどのように子供と向き合うべきか考えるようにして対応しています。
例えば
子供が宿題をやらないという課題に対して
- 今回の宿題そのものの意義を考え、子供に教える
→ 一見、意義のなさそうなものでも、これをできるようになることでどのようなメリットがあるかを伝える - そもそも集中できていないような状況であれば、集中できる環境について考える
→ 子ども目線で視界に集中力をさえぎるものがないかなど改善をする など - どうしてもやらない → なにか他に要因がない考えてみる
→ 子供たちは、外国人という環境にある、中国語と日本語の生活環境にある、そもそもストレスを感じやすい環境にある
→ 無理やり解決しようとせず、周りと彼らも考えて向き合う
この記事が、少しでも、子持ち家族の在宅生活の参考になれば幸いです。
番外編
サラリーマン家庭、そもそも在宅ワークをより快適にするためには
麦一です。
私の会社も5月17日より急遽在宅ワークとなりました。
カオルコさんの記事より、1人暮らしでも、子持ち家庭であっても、
今回の在宅生活のポイントは重要と思いました。
特に重要と思いましたのは、生活リズムを崩さない!ということです。
在宅でお酒の量が増えたり、勤務時間がよくわからなくなる、寝る時間起きる時間が遅くなる、というのはよく聞くことです。
これは、在宅勤務になったからだけではなく、休みの日にも言えることです。
まずは、どんな時も、同じ時間に目覚ましをセットし、そしてすぐにカーテンを開けて太陽の光を浴びる、これは絶対重要と思っています。
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