【台湾に感謝】移住して良かった
色々学べる台湾、特に「人」から学ぶことの多さ
こんにちは、TJ-ブリです。
台湾に来てから10年が経過し、多くのことを学ばせてもらっています。
中でも、台湾人の方の【思い】、【行動】、これはとても勉強になります。
結果として、台湾人の民度の高さを醸成しています。
「台湾移住のメリット・デメリット」の中でも述べていますが、これによって、台湾は、治安の向上、高い教育水準等、台湾に住む日本人にとっても住みやすさを生むものと思います。
今回は、私が学ばせてもらった台湾人の特徴について、特にこれは人生豊かになる秘訣だなぁと思ったことをお話します。
台湾は1945年までのおよそ50年間、日本でした。
故李登輝さんもその著書の中でおっしゃっていましたが、日本人が忘れてしまった日本がここ台湾にはあるのではないかとも思います。
私は心から感動しましたが、一個人としての感想になります。
気軽な気持ちでお読みいただけますと幸いです。
台湾人のここがスゴイ!
さて、台湾人の特徴というと、フレンドリーで気さくなど性格的な特徴から、愛想が良い方が多い、その一方で礼節を重んじ自分の主張がはっきりしているなど行動的な特徴と、いろいろと挙げられます。
その中で私がこれはすごいなと感じたのは以下の点です。
- 圧倒的にギバーが多い
- 主張がはっきりしている
- 政治への関心が高い
- 人とのつながりを重んじる
- 感謝、感謝、感謝
それぞれお話をします。
台湾人は圧倒的にギバーが多い
まずはこちらです。
「ギバー」
私も大好きなアダム・グラント氏の名著「GIVE & TAKE
与えるっていうのは、与えている人自身も貢献をすることで幸せになるし、受ける人ももちろん嬉しいわけです
台湾に来て、まず感じたのはギバーが多いということです。
例えば、街では、電車やバスで老人や子どもに真っ先に席を譲る、困っている人が声をかける、そんな姿を頻繁に見ます。
台湾人の方と食事や旅行をするにも、自ら率先してこちらが喜ぶことを計画実行してくれたり、私が御土産を持ってくることも見越してさらにスゴイ御土産が用意されていたり、これまでも驚きのおもてなしをたくさん受けてきました。
タクシーに携帯を忘れた時のこと
また、私がタクシーに携帯を忘れてしまった時のことです。
家にかえってしばらくしてから気付きました。
私は、やってしまったぁーと、妻の携帯を借りて自分の携帯に電話をしました。
すると、そのタクシーの運転手が電話に出ました。
「今、淡水まで来てしまったから、30分後くらいにさっき届けた場所に行くよ。着いたら、今かけた電話にかける、ガシャ。」
携帯があったとホッとしながら、私は考えました。
淡水からわざわざ戻ってきてくれるんだから、お礼も込めて500元渡せば足りるかな…
約30分後、本当にそのタクシーが私の家まで来てくれました。
「はい、どうぞ、謝謝!!」と、窓から携帯を私に渡すや否や、窓を閉め、すぐに車を走らせて行ってしまいました。
え……
善意のみ?
しかも「謝謝!」ってこっちのセリフ…
私が日本人だからだったかもしれませんが驚きました。
また、その後、私はすぐに無理やりでもお金を渡せばよかったと反省しました。
ほかにもこんなヒストリー
また、ある台湾の小さなレストランでのやり取りです。
店主っぽい台湾人の方から、買いに来た私を見るやいなや色々と質問されました。
- 「日本人ですか?」
- 「日本のどこから来たの?」
- 「コロナウィルスで日本に帰れなくて大変だね?」
- 「どれくらい日本に帰国していないの?」
- 「今日は店内で食べていく?」……
これに対して、私が「持ち帰りで家で家族と食べるよ」と答えると、店主は店の奥に引き下がりました。
すると、頼んだ料理とは別に「仙草」というデザートを私にくれました。
「うちの看板メニューのデザートだから、家族で食べなね。」と。「ぜひまた来いよ~」という言葉も添えて。
とても愛想が良く、気持ちのいいコミュニケーションです。素直にまた来たいなと思いました。
同時に、小さい頃、日本にて、近所の店や飲食店の店主と親が楽しそうに話をしているのを思い出します。
台湾では、このようなやり取りも日常茶飯事です。
ギバーはとにかく周りをHappyにさせる
さて、これまでの様々な台湾人からのおもてなし、タクシーの運転手方などなど、私は本当にうれしく思いますし、とても幸せな気分になります。
気付いたことは、彼ら彼女らの多くは、見返りを求めることなく、純粋に相手が喜ぶことを実行することが先にあると感じます。
相手に与える、簡単なことではないし、日常の光景からそれを頻繁に感じることは、台湾に住んでいてとても幸せに感じることの一つです。
ギバーも行き過ぎるとビックリ!
電車やバスの中での席の譲り合いはよく見る光景です。中には、お年寄りが子どもに席を譲る光景を見たりもします。正直驚きました。
また、私の子どもがまだ小さい時、バスの中で突然見知らぬおば様がハンカチを取り出し、何やら私の子どもの鼻を拭いたのです。どうやら私の子どもの鼻水垂れていたようで、それを拭くという気づかいでした。ギバーに相まって台湾人は子供好きということもあります。ここまで来ると驚くこともありますが、とにかく台湾人はギバーです^^
台湾人は主張がはっきりしている
これは日本人と比較すると顕著に感じます。
そもそも日本人は、相手への配慮や忖度、または自身の責任を考慮したりと、婉曲表現が頻繁に使われます。これはこれで日本人の素敵な表現であることもあります。
それと比較すれば、台湾人はかなりストレートに物事を主張すると言えます。
例えば、台湾の会社では、上司が部下に仕事をふる際、部下が、どうしてこれを私がやるのですか?または難しいです、などはっきり自身の主張をすることは少なくないです。
但し、これは単に嫌だから拒否する、ということではありません。
部下の方も悪気があるわけではなく、自分の権限や能力などを考えて主張をしているのです。
ですので、上司から仕事をお願いする理由をきっちり説明すれば対応をしてくれることも多いです。
もちろん台湾人も人間です。人や場合によっては、その主張は自分中心のものからくることもあるし、状況を考慮して主張することもあります。
ここで言いたいのは、いずれにしても自身の主張をしっかりするということです。
私は生きてきた中で、他人を気にし過ぎてしまったり、周りからの評価が気になったりしてしまうタイプで、自分の主張を曲げてまで行動してきたことも多くありました。
自分の人生だけど、自分の主張をしっかりすることは簡単なことではないと思います。
私は、自分の人生を自分を以て失敗を恐れずしっかり生きたいなと思っています。
そのため、常々、他人の人生を生きないようにしようというのは意識しています。
その中で、台湾に移住してから清々しさすら感じますのは、この台湾人の自らの主張です。
改めて、自分の人生を生きることの大切さを知りました。
自分の主張を持ち表現する、これは自分の人生をより豊かにする上で必要なことでしょう。
台湾人は政治への関心が高い
まず、こちらの数字が何かわかりますでしょうか。
75%
この数字は台湾の選挙に関するある数字、
2020年の台湾総統選の投票率です。
台湾にて大きな選挙があると、海外に住む多くの台湾人も、わざわざ投票のために台湾に戻ってきます。
例えば、2020年の高雄市長の罷免(リコール)選挙についても、多くの高雄市民が投票日はわざわざ高雄に戻り投票に向かいました。
日本は若者を中心に政治離れが進んでいるとも言います。
総務省によると、令和3年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙では、10歳代が43.21%、20歳代が36.50%、30歳代が47.12%という投票率となっており、若者の投票率が50%を切る状況が多いです(出典:https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/)
このような状況に慣れてしまった私としては、台湾人の政治熱に感動すら覚えます。
しかし、海外からわざわざ戻って投票しに来る、ここまでくるのはすごい、どうしてか?(海外投票制度とかないのかな…は置いておいて)
彼ら彼女らの答えは単純です。
「だって自分の国のことじゃん?あたりまえでしょ?」
自分の国のことは自分で決める。自分の国の将来のことは自分の将来でもある。
果たして、そう思える日本人はどのくらいいるでしょうか。
人生をより豊かにする上で、自分は何人か、そのアイデンティティを大切にしてして、そして、自国の将来を考えていく、とても大事なことだと思います。
ちなみに、政治への選挙権は台湾国籍を持つ方のみです。台湾の永久居留証を持っていても選挙に参加することはできません(自国については自国民が決めるということを徹底しています)。
台湾人は人とのつながりを重んじる
人生のプライオリティはなにか
台湾人は、集まることが好きです。
友達でも知人でも一緒に食事をして楽しむことは日常的です。
特に、家族との集まりは重んじられます。
台湾人を見ていますと、人生のプライオリティに人とのつながり、特に家族とのつながりを最も大事にする人が多く、これが習慣化していると思います。
家族については、子どもができた後も毎週末、自分の父母と会って食事したりということはよく見られます。
日本人が台湾人と国際結婚すると、多すぎと思うこともあるようです。
人とのつながり、家族とのつながりにプライオリティを置く。
これによって、仕事の仕方も変わってくるでしょうし、休みの過ごし方も変わってきます。
この点も日本と異なる部分が多いと感じます。
例えば、日本に比べると台湾人は残業を避ける傾向があること、週末は家族を優先することは一般的です。
このほかにも、台湾の小学校の保護者会に出てみると、お父さんの参加割合が非常に高いことに驚きます。お母さんよりも多く、70-80%占めることもあります。
お父さん自らが子どもの通う学校と責任をもって話を聞いて意見する、考えてみれば普通ですが、これも家族に対する意識が日本人とは少し違うところから感じるところです。
一人で生きてはいけない、だからこそ
さて、私たち人間が生きていくためには、一人では無理です。
色々な人に支えられて、一生を通じて成長していきます。
人があって、仕事がなりたち、人に貢献することで、自分のアイデンティティを認識し、喜びを感じます。
そして、幸せとは何か考え、感じ、生きています。
その中で、家族の役割は多く、台湾人は原点に返り人とのつながりを文化・慣習として重んじています。
次の最後の項目「感謝」を忘れないように。
感謝、感謝、感謝
何度でも言いたい、感謝の大切さ
タイトルで「感謝」を3個書きました。10個でも100個でも良かったかもしれません。
それぐらい、台湾人の口から「謝謝(ありがとう)」という感謝の言葉をよく聞きます。
台湾で生活していて、もうこの部分が最高に気持ち良いんですよね。
買い物したら謝謝、レストランの料理がおいしかったらお客さんも店員へ謝謝、何かをしてもらったら感謝の気持ち、そして言葉で「謝謝」と言う。
至るところで、いつでも謝謝を耳にします。
言い過ぎて感謝の気持ちが薄れるのでは?
もちろん内容によっては、サッと言う時もありますが、
感謝の意を心から示す時は、「謝謝〜(上がり調子)」と笑顔でとても気持ちよく言われます。
繰り返しになりますが、人は一人で生きていけない。
人生を生きていく上で、支えに対して共存する人に感謝を言うことは、基本であります。
しかし、自分が成長しておごりが生まれると自分の力だと勘違いしたり、また、いつもしてもらっていることが習慣化してしまい、時に感謝を忘れてしまいます。
あなたの達成した仕事は本当にあなたの力のみでしょうか?
毎日、奥さんに作ってもらっているご飯、家事、なくなったらどうでしょうか。
一緒にいるだけで笑顔をくれる存在っていませんか。
私は、胸に手をあてるとたくさんの人の顔が思い浮かびます。今のうち感謝をしておこうとも思います。
台湾人の民度が生み出す好循環
台湾は、ギバーが多く、人のつながりも多い、そして、主張をはっきりすることから感謝の気持ちもはっきり表します。そのため、その感謝の意思表示の回数も多いわけです。
好循環が生まれているなと思います。
そして、これこそが、周りの人に支えられた中で、豊かに生きていく基本なのではないかと思います。
それを改めて、環境をもって気付かせてくれたのは台湾でした。
【終わりに】幸せってなんだろう…
国連主導でギャラック社実施した幸福度調査「World Hapiness Report 」の幸福度ランキングによると、台湾は世界25位、アジアの中では1位となっています(ちなみに世界1位はフィンランド、アジアでは台湾に続き、シンガポールが31位(アジアの中で2位)、ちなみに日本は62位となっています)。
この統計は、1人あたりのGDP、社会への期待度、自由度、健康寿命等から複合的に算出された値をもとにランキングにしています。
台湾がアジアで1位にいるのは、まさに台湾人1人1人の思い、行動、今回私がお話した特徴も含めて、それぞれ協調しあって積みあがってきたものだと思います。
そこには台湾の歴史、経済、そして教育といったことも関係しています。
幸せな国 台湾。
今回お話をした台湾人の特徴から、私も台湾に住む身として多くのことを学ばせてもらっています。これからも、少しでも台湾にお返ししたいですし、また、日本人に向けて、少しでも有益な台湾の情報をお届けできたらと思っています。
みなさんにとって、幸せとは何でしょうか。
それを考えるにあたって、「人」を思ってみることがあるはずです。
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。